Case 13

Case 13

Upper Extra Maxillo Zygomatic All-on-4 ™
Lower All-on-4
Age 40代
Gender 男性
Chronic Illness 糖尿病

 

症例詳細の紹介


 

背景

鹿児島県から来院。「歯がボロボロ。前歯がぐらぐら。他院で治療を断られた」を主訴に当院初診。これまで、上下とも部分入れ歯を使用していた。あまりにも多忙であったため、歯の治療を継続して行えなかった。どうしても人前にでる仕事が多く、少し時間的・金銭的余裕ができたため治療を希望された。口腔内を診察するとほとんど全ての歯が動揺していた。CTによる画像検査の結果、上顎骨、下顎骨だけでなく頰骨(ザイゴマ)までかなり薄い患者であった。3件ほど他の歯科医院に相談したが、「半年〜1年かけて、インプラントオーバーデンチャー」と言われ、治療自体が難しいと暗に断られたとのことだった。上下顎オールオンフォーで施術することになった。

インプラント詳細

上顎の歯を抜歯後に、上顎骨の形状を整え、15, 12, 22, 25の位置にそれぞれザイゴマインプラントを60度傾斜埋入。その後、マルチユニットアバットメントで角度補正を行い、プロビジョナルレストレーション(審美的な仮歯)を装着した。25のポジションからの頰骨は非常に薄く、マルチコルチカル ( multicortical )となるよう初期固定を重視した。下顎も上顎同様に施術し、35, 32, 42, 45 の位置にオールオンフォーインプラントを埋入し、前方2本は垂直埋入。45のポジションは17度傾斜埋入した。35のポジションについては大きな嚢胞様の肉芽腫があり、でけるだけ疾患を避けれる様に30度傾斜埋入した。マルチユニットアバットメントで角度補正を行い、プロビジョナルを装着した。

 

上部構造詳細 

上顎はHTジルコニアで構成された、フルジルコニアブリッジでファイナルレストレーションとした。焼成されたジルコニアはステインテクニックで着色した。シェードカラーはA2。ファイナルレストレーションに移行するに際し、補綴物下部と歯肉の間をある程度なくし、機能性や発音がよくなる様配慮した。歯の配列に関しては、黄金比を希望されたので、鼻の尾翼部のポジションから平均的なサイズを選択した。


著者紹介

大多和 徳人

おおたわ歯科医院

オールオン4 ザイゴマクリニック

院長 歯学博士
専門分野

重度歯周病 / ザイゴマインプラント

学歴・職歴

  • 九州大学歯学部歯学科卒業
  • 九州大学大学院顔面口腔外科卒
  • 九州大学病院デンタルマキシロフェイシャルセンター勤務
  • 大分岡病院顎顔面外科マキシロフェイシャルユニット勤務
  • All-on-4 ザイゴマクリニック開設

所属学会

  • 日本口腔外科学会所属 認定医
  • 顎顔面インプラント学会所属
  • ICOI(国際インプラント学会)所属 認定医
  • All-on-4 ザイゴマインプラント協会 理事
  • Study Group of the Edentulous Solutions 理事

専門

  • All-on-4 ザイゴマインプラント専門医
  • 九州大学総長賞受賞
    (テーマ: 3Dプリンターによる三次元骨再生)
  • 博士号取得
    (テーマ: カスタムメードチタンメッシュでの骨再生)
  • 国際特許取得
    (主題: All-on-4 のための三次元スキャンボディの開発)

深刻ではない

非常に深刻

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