Case 10

Case 10

Upper -
Lower All-on-4
Age 80代
Gender 女性
Chronic Illness

 

症例詳細の紹介


 

背景

上顎の総入れ歯の脱離と下顎の部分入れ歯の転覆・脱離を主訴に当院受診した。上顎は顎骨は少なく顎堤の規模が小さいため、義歯の吸着は不良であった。下顎は左下に動揺した歯と残根があり、それを支えとして部分入れ歯を装着していた。下顎のほうが入れ歯による痛みを強く訴えており、下顎だけ オールオン4 による即時再建を計画した。上顎に関しては、ティッシュコンディショナーを用いて、義歯の吸着力を向上させ、下顎オールオン4が均等に咬合接触するように設計した。下顎だけの オールオン4 だったので、局所麻酔下での処置となった。

 

インプラント詳細

下顎骨はAll-on-4に必要な骨をあまり有していなかったため、左右とも臼歯部に関しては、ナロータイプインプラントを用いた。前方2本はレギュラータイプを用いた。前方2本のインプラントは0度垂直埋入し、後方2本はどちらも30度傾斜埋入を行った。それぞれ、マルチユニットアバットメント角度補正を行い、手術当日にプロビジョナルレストレーション(審美的な仮歯)を装着した。上下顎とも義歯の長期使用により、咬合高が若干低くなっており、口周りのシワや ほうれい線が強調されていたため噛み合わせのレベルをあげることで、アンチエイジングを図った。

 

上部構造詳細 

下顎はHTジルコニアで構成された、フルジルコニアブリッジでファイナルレストレーションとした。焼成されたジルコニアはステインテクニックで着色した。シェードカラーはA3。

上顎はこれまで使用していた義歯を一部修正して使用した。

 


著者紹介

大多和 徳人

おおたわ歯科医院

オールオン4 ザイゴマクリニック

院長 歯学博士
専門分野

重度歯周病 / ザイゴマインプラント

学歴・職歴

  • 九州大学歯学部歯学科卒業
  • 九州大学大学院顔面口腔外科卒
  • 九州大学病院デンタルマキシロフェイシャルセンター勤務
  • 大分岡病院顎顔面外科マキシロフェイシャルユニット勤務
  • All-on-4 ザイゴマクリニック開設

所属学会

  • 日本口腔外科学会所属 認定医
  • 顎顔面インプラント学会所属
  • ICOI(国際インプラント学会)所属 認定医
  • All-on-4 ザイゴマインプラント協会 理事
  • Study Group of the Edentulous Solutions 理事

専門

  • All-on-4 ザイゴマインプラント専門医
  • 九州大学総長賞受賞
    (テーマ: 3Dプリンターによる三次元骨再生)
  • 博士号取得
    (テーマ: カスタムメードチタンメッシュでの骨再生)
  • 国際特許取得
    (主題: All-on-4 のための三次元スキャンボディの開発)

深刻ではない

非常に深刻

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