Case 15

Case 15

Upper Extra Maxillo Zygomatic All-on-4 ™
Lower -
Age 50代
Gender 男性
Chronic Illness 心臓病 糖尿病

 

症例詳細の紹介


 

背景

福岡県から来院。「上の歯が全部痛い、膿が出る、口臭が強い、インプラントを断られた。」を主訴に当院初診。これまで、仕事で転々としており、他県でそれぞれの歯科医師の下、インプラント治療を受けたとのことだった。それぞれの歯科医院で様々な治療を受けたため、多種類のインプラントシステムが確認できた。最近、糖尿病と心臓病の状態が悪くなると、上あごの歯茎が腫れあがるとのことだった。一回の処置で全部の歯をまとめてきれいにしたいとのことで 、上下ともオールオン4による治療を希望されていた。しかしながら、上顎は確かに全顎的に排膿が多数見られ、過去に行ったと推察されるインプラントの動揺も認めたが、それに対し、下顎のコントロールは比較的良好であった。心臓病のことも考慮し、短時間でおわる、上顎だけのオールオンフォーを提案した。歯周病のことも考慮し、歯周病にならない All-on-4 ザイゴマインプラント(Extra Maxillo Zygomatic All-on-4 : EZ4 )を選択した。

インプラント詳細

上顎骨はかなりスカスカな状態であり、歯周病の状態も進んでいたため、上顎骨の歯およびインプラントを抜去した後は、かなり小さくもろくなってしまった上顎骨となっていた。上顎骨の形状を整え、15, 12, 22, 25の位置にそれぞれザイゴマインプラントを60度傾斜埋入。その後、マルチユニットアバットメントで角度補正を行い、プロビジョナルレストレーション(審美的な仮歯)を装着した。15, 12, 22, 25の全てのポジションでかなり良好な初期固定を獲得した。それぞれのアクセスホールも良好な位置に設定することができた。

 

上部構造詳細 

上顎はHTジルコニアで構成された、フルジルコニアブリッジでファイナルレストレーションとした。焼成されたジルコニアはステインテクニックで着色した。シェードカラーはA2。ファイナルレストレーションに移行するに際し、補綴物下部と歯肉の間をある程度なくし、機能性や発音がよくなる様配慮した。歯の配列に関しては、「お任せ」という指示であったため、鼻の尾翼部のポジションから 黄金比 ( Golden ratio ) となるような平均的なサイズを選択した。


著者紹介

大多和 徳人

おおたわ歯科医院

オールオン4 ザイゴマクリニック

院長 歯学博士
専門分野

重度歯周病 / ザイゴマインプラント

学歴・職歴

  • 九州大学歯学部歯学科卒業
  • 九州大学大学院顔面口腔外科卒
  • 九州大学病院デンタルマキシロフェイシャルセンター勤務
  • 大分岡病院顎顔面外科マキシロフェイシャルユニット勤務
  • All-on-4 ザイゴマクリニック開設

所属学会

  • 日本口腔外科学会所属 認定医
  • 顎顔面インプラント学会所属
  • ICOI(国際インプラント学会)所属 認定医
  • All-on-4 ザイゴマインプラント協会 理事
  • Study Group of the Edentulous Solutions 理事

専門

  • All-on-4 ザイゴマインプラント専門医
  • 九州大学総長賞受賞
    (テーマ: 3Dプリンターによる三次元骨再生)
  • 博士号取得
    (テーマ: カスタムメードチタンメッシュでの骨再生)
  • 国際特許取得
    (主題: All-on-4 のための三次元スキャンボディの開発)

深刻ではない

非常に深刻

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