Case 14

Case 14

Upper Extra Maxillo Zygomatic All-on-4 ™
Lower All-on-4
Age 50代
Gender 男性
Chronic Illness 舌癌術後

 

症例詳細の紹介


 

背景

兵庫県から来院。「インプラント治療を断られた。インプラントオーバーデンチャーしかできないと言われた。」を主訴に当院初診。過去に左舌癌を患っており、大学病院での治療は終えて、術後の定期検診に通っているだけにも拘わらず、近所の複数の歯科医院に行っても、「当院では治療はできません。」「入れ歯で我慢してください。」と言われたとのことだった。歯科医院で治療を受けるたびに歯を抜かれ、上下とも総義歯のような状態であった。困っていた時に、インプラントメーカーの友人より当院をご紹介いただき、新幹線を利用して、当院を受診された。オールオンフォー、ザイゴマインプラントのことは全部ご自身で調べており、上下とも All-on-4 システムに準じて治療を行った。

インプラント詳細

上顎骨は小さくスカスカな状態であった。また、臼歯部にかけては薄く、羊皮紙様のペコピコな状態であった。上顎骨の形状を整え、12, 22 の位置にそれぞれザイゴマインプラントを60度傾斜埋入。15, 25の位置にそれぞれザイゴマインプラントを45度傾斜埋入した。その後、マルチユニットアバットメントで角度補正を行い、プロビジョナルレストレーション(審美的な仮歯)を装着した。下顎は 42, 32 の位置にそれぞれノーマルインプラントを 0度垂直埋入、 45, 32 の位置にそれぞれノーマルインプラントを17度傾斜埋入した。全てのポジションでかなり良好な初期固定を獲得した。

 

上部構造詳細 

上顎はHTジルコニアで構成された、フルジルコニアブリッジでファイナルレストレーションとした。焼成されたジルコニアはステインテクニックで着色した。シェードカラーはA2。下顎も同様にHTジルコニアで構成された、フルジルコニアブリッジでファイナルレストレーションとした。カラーは上顎と同じにした。下顎においては、舌の動きが悪く自浄性がやや劣るため、下顎インプラント周囲炎のリスクを減らすために、マルチユニットアバットメントの高さをだすことで、オールオン4補綴物の清掃性がよくなる様配慮した。前歯部においてはより審美性の高いデザインのために角度変更スクリューも用いた。


著者紹介

大多和 徳人

おおたわ歯科医院

オールオン4 ザイゴマクリニック

院長 歯学博士
専門分野

重度歯周病 / ザイゴマインプラント

学歴・職歴

  • 九州大学歯学部歯学科卒業
  • 九州大学大学院顔面口腔外科卒
  • 九州大学病院デンタルマキシロフェイシャルセンター勤務
  • 大分岡病院顎顔面外科マキシロフェイシャルユニット勤務
  • All-on-4 ザイゴマクリニック開設

所属学会

  • 日本口腔外科学会所属 認定医
  • 顎顔面インプラント学会所属
  • ICOI(国際インプラント学会)所属 認定医
  • All-on-4 ザイゴマインプラント協会 理事
  • Study Group of the Edentulous Solutions 理事

専門

  • All-on-4 ザイゴマインプラント専門医
  • 九州大学総長賞受賞
    (テーマ: 3Dプリンターによる三次元骨再生)
  • 博士号取得
    (テーマ: カスタムメードチタンメッシュでの骨再生)
  • 国際特許取得
    (主題: All-on-4 のための三次元スキャンボディの開発)

深刻ではない

非常に深刻

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